Deck Review The Magic of Alice in Wonderland Exhibition (USPCC)
2019年 日本で開催された不思議の国のアリス展で出品されていた記念Deck。
USPCCのBicycleとのコラボデックになります。
>Tuck Case
デザインはJohn Tennielの挿絵が使用されています。そして不思議の国のアリス 作者のLews Carrol(ペンネーム)がタックケース下部に印刷されています。
タックケースのバックはメイデンバックが基調になっています。中央にInversionした挿絵がデザインされています。
<余談>
Lews Carrolは実はペンネームで、イギリスの数学者Charles Lutwidge Dodgson(ドットソン氏)と言う方が原作者です。物語のもとは知人の少女アリス・リデルに即興で作り聞かせた物語りだそうです。挿絵はJohn Tenniel氏によるものが使われています。不思議の国のアリスには続編があり鏡の国のアリスがあります。ディズニーアニメのふしぎの国のアリスは、2作をミックスした形で作成されているようです。
ドットソンは数学者であり、原作には数学者ならではなのか、面白い言葉遊びや数学的な言葉表現が多く含まれているようです。
例えば、英語にも言葉遊びというか ことわざがあります。
海外ドラマなどで良く使われるオッカムの剃刀とか、壊れた時計でも1日に2回は正確になる“Even a stopped clock gives the right time twice a day .”とか。ドラマ メンタリストとかで使われてましたね。
物語中にもこれに似た言葉遊びが出てきます。白ウサギの懐中時計とかは有名ですよね。
その他にも、どっちの時計がいい?「1年に1度だけ合う時計と、毎日2回合う時計と、どっちがいい時計かな?」といったなぞかけが出てきます。
正解の表現の仕方は幅がとても広くなりますが、数学が好きな人は、きっと素敵な回答をすると思います。
今回のアリス展ではこういったなぞかけを集めた本なども販売されていました。お子さんも楽しめる内容になっています。
また挿絵の絵師のJohn Tenniel氏は不思議の国のアリスの他、イソップ童話の挿絵も手掛けた方です。
タックケースの紙質は、Bicycleのそれと変わりのない質感です。
綺麗な水色をしています。
>Back Design
TuckCase同様、綺麗な水色です。
個人的にはアリスを連想すると、濃い紫色が浮かんでしまいます。何でなのでしょうか。自分でもわかりません。
原作では少し濁った黄色の衣装をアリスは纏っていたそうですが、製本時には水色になっていたようですし、ディズニーアニメのアリスも水色の衣装を纏っています。
Alice blueという色名があり、ごく淡い灰色がかった水色を言うようです。
アメリカ大統領のセオドア・ルーズヴェルト娘アリス・ルーズヴェルト・ロングワースが少女時代に好んだ色として名付けられたなど諸説あるようです。
このAlice blueがDeckのメインカラーに使用されたのではないでしょうか。
ボーダーの太さはRIDER BACKと同じ感じです。印刷ズレもありますが、2色展開で淡い色調なので印刷ズレは目立ちにくいです。
>Face Design
IndexのFontやpipsのDesignはAmerican Standardになっていますが、黒は深めの紫色が選択されています。また赤も深めの色調です。
雰囲気はあり、Deckの印象としてはとても良いのですが、赤、黒の視認性は通常の配色と比較すると落ちてしまう印象です。
Aカードにはアリス展のタイトルが印刷されています。おしゃれな雰囲気になりますね。綺麗なFont Designです。
>Extra
JOKERは挿絵が使用されています。
Humpty DumptyはイギリスのMother Gooseであり、登場キャラクターです。卵の擬人化でアリスの物語ではなぞかけや言葉遊びをしている印象のキャラクターだったと思います。
画像右のJOKERは白のKINGだと思います。どちらも鏡の国のアリスの場面だったと思うのですがどうでしょうか。雰囲気のある挿絵です。
その他にブランクフェイスカードと広告カードが付いてきます。
>Quality
StockはBicycleと同様の物かと思います。2018年頃からBicycle stockも柔らかくなってきていますが、このDeckも同様です。
モダンカットになっていますが、角がとれるとファローは両面入ります。
不思議の国のアリスをテーマにDeckを作るのであれば、登場人物も豊富で、今回は鏡の国のアリスも含めた挿絵も使われているので、もっとガチガチにデザインカスタムすることもできたと思うのですが、控えめに雰囲気を醸し出す程度のデザインに抑えた感じに仕上がっています。
むしろそれがBicycleの不思議の国のアリスという感じになっていて良いのかもしれません。色分けの視認性がもっと上がればMagicにもめちゃくちゃ合うDeckですね。
Deck紹介 The Magic of Alice in Wonderland Exhibition
購入価格1320円